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足もとに、谷崎潤一郎が描く蠱惑的な女性の魅力を宿す!谷崎作品ヒロインのイメージを落とし込んだ靴下

偉大な文豪の「脚」に対する独自の美意識に、畏敬いけいの念を表して。

現代社会で活躍する女性の脚を美しく彩ることを目指し、「谷崎作品に登場する、魅力的な女性のイメージをデザインに落とし込んだ靴下」を作りました!

みなさま、こんにちは!
歴史と読書が好きなミュージアム部プランナー・ささのはです。

みなさまは作家・谷崎潤一郎たにざきじゅんいちろうをご存じでしょうか?

谷崎潤一郎とは:大正・昭和時代に活躍した作家。純文学作品である『痴人の愛』『細雪ささめゆき』『春琴抄』などが代表作だが、戯曲やミステリーも書き、源氏物語の現代語訳を手がけるなど非常に幅広く活躍した。彼の芸術性をつき詰めた文学は海外からも評価が高く、数多くの翻訳本が出版されている。

谷崎は耽美たんび派の第一人者とも言われており、自身の著作において女性の悪魔的な魅力や美しさ……特に脚(足)に関する描写に凝っていました。

※耽美派=「美」をこの世で最高の価値があるものとして考える思想。道徳に縛られないあまり、時には反社会的な思想も含まれることがあるため「悪魔主義」にくくられることもある。

例えば彼の著作刺青しせいでは、

丁度四年目の夏のとあるゆうべ、深川の料理屋平清ひらせいの前を通りかゝった時、彼はふと門口に待って居る駕籠かごすだれのかげから、真っ白な女の素足のこぼれて居るのに気がついた。鋭い彼の眼には、人間の足はその顔と同じように複雑な表情を持って映った。その女の足は、彼に取っては貴き肉の宝玉であった。拇指おやゆびから起って小指に終る繊細な五本の指の整い方、絵の島の海辺で獲れるうすべに色の貝にも劣らぬ爪の色合い、珠のようなきびすのまる、清洌な岩間の水が絶えず足下を洗うかと疑われる皮膚の潤沢。この足こそは、やがて男の生血に肥え太り、男のむくろをみつける足であった。この足を持つ女こそは、彼が永年ながねんたずねあぐんだ、女の中の女であろうと思われた。

という風に、主人公の彫り師が自身の魂をこめた作品を彫るのにふさわしい人を選ぶ際に、足の美しさで決める描写もあり……。

瘋癲ふうてん老人日記』では

「ソノ拓本ニモトヅイテ、颯チャンノ足ノ佛足石ぶっそくせきヲ作ル。僕ガ死ンダラ骨ラソ石ノ下ニ埋メテ貰ウ。コレガホントノ大往生ダ」

といった風に、主人公の老人が好きな女性の足の拓本から仏足石(を模したもの)を作って自身の墓石に仕立てようとしたり……。

彼がつづ足へのフェティシズムはかなりのレベルではないでしょうか?

※仏足石=仏さまの足跡を刻みつけた石。礼拝の対象とされる。

「大谷崎」とも称される偉大な文豪。
その独自の美意識に畏敬の念を表して。

現代社会で活躍する女性の脚を美しく彩ることを目指し、谷崎作品に登場する、魅力的な女性のイメージをデザインに落とし込んだ靴下を作りました!

フェリシモミュージアム部
脚をより美しく魅せて
谷崎潤一郎の著作に登場するヒロインイメージソックスの会

月1足 ¥1,200(+10% ¥1,320)
※1足だけ(1ヵ月だけ)の購入も可能です。
※詳しくは「初めての方へ・お買い物ガイド」をご確認ください。

おしゃれを楽しみながら、作家の美的感覚やヒロインたちの魅力を楽しく学べる靴下。彼女たちにインスピレーションを受けた靴下を、早速ご紹介いたします◎

〈人魚の靴下『人魚のなげき』より〉

私はお前の神通力を見せて貰ひたいのだ。お前の悪性にれたいのだ。お前がほんたうに不思議な魔法を知って居るなら、せめては今宵と夜なりとも人間の姿にかわつてくれ。お前が實際じっさい放肆ほうしな情慾を持って居るなら、どうぞ其のやうに泣いて居ないで、私のこいを聽き入れてくれ。

『人魚の嘆き』より
『人魚の嘆き』のあらすじ:中国・清代の南京。大富豪の家に生まれ、若くして当主になった貴公子。頭がよく、美貌にも恵まれ、地上のすべてに飽き飽きとしていた彼の前に、「人魚」を連れた商人が西洋の国からやってくる。

「真珠よりももっと貴い、美しい人魚」をイメージした靴下は中国・清の貴公子と、西洋の人魚の間に芽生えた恋心から着想を得、シノワズリテイストに落とし込みました。

《motif》人魚のうろこ、心臓、珊瑚、真珠、真珠色の光明を放つ涙、水晶の珠玉のような無数の泡など

〈ナオミの靴下『痴人ちじんの愛』より〉

そして私とナオミとは、シャボンだらけになりました。

『痴人の愛』より
『痴人の愛』のあらすじ:カフェで働く美しい少女・ナオミに恋をした主人公・譲治は、彼女を自らの理想の女性として育てあげて結婚するために自宅に引き取る。生真面目だった主人公の人生が、一人の少女によって転落していく。

「主人公を惑わせる少女・ナオミ」をイメージした靴下は、美しく成長するにつれ暴走していく少女の印象を、ハイカラなデザインに落とし込んでいます。

《motif》まだ幼い頃のナオミが好きだと言ったチューリップ、彼女が自分で買った鴇色ときいろのリボン、譲治とナオミを包み込むシャボンなど

〈春琴の靴下『春琴抄しゅんきんしょう』より〉

お師匠様お師匠様私にはお師匠様のお変りなされたお姿は見えませぬ今も見えておりますのは三十年来眼の底にみついたあのなつかしいお顔ばかりでござります

『春琴抄』より
『春琴抄』のあらすじ:容姿端麗で舞踊にも秀でた鵙屋琴もずやこと(春琴)は、9歳の時に病気で視力を失い、以降三味線奏者として生きる道に進む。春琴の世話係をつとめる丁稚でっち・佐助は、ひょんなことから春琴に三味線を師事することとなり、二重の主従関係がはじまる。

「天才三味線奏者・春琴」をイメージした靴下は、薬種商に生まれたお嬢さまという立場、そして彼女が生きた幕末から明治時代の時代背景から和風で落ち着いたデザインに落とし込みました。

《motif》いつまでも美しい春琴をたとえた姥桜うばざくらの花、三味線の糸、彼女が愛したうぐいす・天鼓など

一部デザインに、シースルーやメッシュ表現を採用。
魅惑的な透け感を楽しめます。

細部まで編みで表現した、こだわりのデザインです。

作品・ヒロインをイメージした全身コーディネイトを楽しむお手伝いもできます!

チャイナシューズと併せて、「人魚の嘆き」の世界観コーデを楽しんでみても。

コーディネイトのワンポイントにもぴったりなヒロインイメージソックス。
この靴下をするりと身にまとったら、3つの物語のヒロインたちのように更に魅力的な女性に変身できることでしょう!

22.5~24.5cm(レディースサイズ)に対応しています!

フェリシモミュージアム部
脚をより美しく魅せて
谷崎潤一郎の著作に登場するヒロインイメージソックスの会

月1足 ¥1,200(+10% ¥1,320)
※1足だけ(1ヵ月だけ)の購入も可能です。
※詳しくは「初めての方へ・お買い物ガイド」をご確認ください。


~もっと作家・作品に触れたい方へおすすめ~

実際にプランナーが訪れた、
谷崎潤一郎ゆかりのミュージアムその他の紹介コーナー

・谷崎潤一郎記念館(兵庫・芦屋
谷崎潤一郎について余すことなく学べる記念館。彼が自身の作品をまさしくプロデューサーのように扱っていたことなど、意外な一面を知ることができます。また、谷崎の文学に影響を与えた女性たちのことも紹介されています。

谷崎潤一郎がかつて住んでいた京都・潺湲亭せんかんていの庭園をイメージして造られた立派なお庭もあります。

芦屋市谷崎潤一郎記念館
〒659-0052 兵庫県芦屋市伊勢町12-15
開館時間:午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
※ミュージアムの展示内容は訪問期間によって異なる可能性があります。
※最新の情報は公式HPでご確認ください。

・イノダコーヒ本店(京都・中央区)
谷崎潤一郎をはじめ、池波正太郎(鬼平犯科帳の著者)など多くの作家に愛されたコーヒー店。ビーフカツサンドが名物です。

・いづう(京都・東山区)
グルメな事でも知られる谷崎潤一郎が愛したお寿司のお店。鯖の姿寿司が特に有名です。味がほどよく染みた、大変おいしいお寿司でした^^


記事内の作中文章引用元:
①谷崎潤一郎(1919)「人魚の嘆き」国立国会図書館デジタルコレクションより 
②谷崎潤一郎(1924~1925)「痴人の愛」青空文庫より
③谷崎潤一郎(1933)「春琴抄」青空文庫より
④谷崎潤一郎(1910)「刺青」青空文庫より
⑤谷崎潤一郎(1961~1962)「瘋癲老人日記」青空文庫より


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