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難波京を歩こう! 大阪の今昔を知るピクニックシートを作りました #大阪歴史博物館コラボ企画

貴方が歩くその場所はロマンあふれる歴史の地! 古代大阪にあった都・難波京へと、現代の大阪の地を踏みしめながら思いをはせるシートです。

みなさまこんにちは。ミュージアム部mitu.です。大阪歴史博物館×フェリシモミュージアム部のコラボ企画。前回の記事では、大阪には古代の都難波京なにわきょうが存在した!ということをご紹介しました。

前回のお話はこちらから

しかしながら、現在は難波京のほとんどが市街地に埋まってしまっています。そこで! ”この地にあったんだ!”という実感を深めるアイテム大阪の今昔を知る 難波京ピクニックシートをご用意しました。

折りたたんだ状態:縦約20cm、横約12cm

書を捨てよ!街へ出よう!

古地図を見ながら街をブラブラ歩く“某番組”が大好きな私なのですが、今回は、それを難波京×現代大阪でやってみたい! というのが企画の動機です。

地図として

広げると全面に描かれた地図。縦約90cm・横60cmと新聞一面よりも少し大きいサイズです。

一人用ピクニックシートとして

さらに裏面をコーティングしているので、一人用ピクニックシートとして使うことができます。1枚2役がうれしいアイテム。

大阪の今昔を知る 難波京ピクニックシート
1枚 ¥2,000(+10% ¥2,200)
※大阪歴史博物館ミュージアムショップと大阪歴史博物館オンラインショップでの販売です。フェリシモでのお取り扱いはありません。

それでは、さらに詳しくご紹介していきましょう!

発掘調査データに基づいた古地理図

大阪歴史博物館さまと一緒にこだわった一番のポイント。それはもちろん、シートに印刷した地図!

古地理図:趙哲済(2018)「大阪上町台地周辺の古地理復元の概要」.『総括シンポジウム「古墳時代における都市化の実証的 比較研究 ―大阪上町台地・博多湾岸・奈良盆地―」資料集』. 1-14p. (データ提供:一般財団法人大阪市文化財協会)

数十年の発掘調査によって得られた地層データによる古地理図と、現代の道路・線路、そして難波京を重ね合わせ、さらに、より難波京を深く知るためのエッセンスをちりばめています。

え?ここに船!?  古代大阪の高地・低地・海&河川

地図上、地図の真ん中がの濃い茶色が「台地」を、台地の両サイドの薄い茶色が「低地」を、濃い水色は「古代の水辺(海・河川)」を示し、その中を東西に走る薄い水色が「現代の河川」を表します。

※見やすいようにデザインデータを掲載しています。

大阪の背骨のように南北に走るのが「上町台地うえまちだいち」。古代、台地の東は旧大和川やまとがわの流域の「湿地」であり、西側は大阪湾が入り込み「砂州さす」が形成されていました。

現在の淀屋橋付近 ※見やすいようにデザインデータを掲載しています。

現在の淀屋橋よどやばしから少し東に入ったあたりが、古代の都「難波津なにわづ」だったと推定されています。淀川よどがわの河口で大阪湾に接しており、遣隋使けんずいし遣唐使けんとうしら日本の使節が、出発・到着していまいした。現在、中之島なかのしま大阪市中央公会堂おおさかしちゅうおうこうかいどうがある場所も、古代は船が行き来する場所だったのです。

大阪市中央公会堂
国指定重要文化財。大阪市民、岩本栄之助氏の寄附をもとに1913年(大正2年)に着工し、1918年(大正7年)に竣工。ネオルネッサンス様式の美しい外観。

公式HPより

さらにここで大きな船から荷物を降ろし、川用に積み替えしていると考えられるので、東側の船のイラストは、帆船ではなく手漕ぎ船になっています。この違いにもぜひご注目ください!

手漕ぎ船のイラスト ※見やすいようにデザインデータを掲載しています。

市街地全体に広がる難波京

そして、地図の上に赤く記された碁盤の目! これが、現在有力視されている難波京なにわきょうの場所になります。

※見やすいようにデザインデータを掲載しています。

南北に走る太い赤い線がメインストリート「朱雀大路すざくおおじ」。

難波宮については、前期難波宮(飛鳥時代)を赤に、後期難波宮(奈良時代)を青色で表現しています。

※見やすいようにデザインデータを掲載しています。

発掘ポイントである遺跡を知ろう! 

そして、古代・難波京への理解を深めるきっかけとして、重要な遺跡・遺物をイラストにて紹介しています。

すき宰相山遺跡さいしょうやまいせき

宰相山遺跡より出土した鋤 大阪市教育委員会蔵

天王寺区真田山町てんのうじくさなだやまちょう・宰相山遺跡からは、鋤(現在のスコップ)が出土。難波京の造成工事などに用いられた可能性も考えられます。

甕と枝銭・|細工谷遺跡《さいくだにいせき

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細工谷遺跡より出土した甕・枝銭 大阪市教育委員会蔵 / 写真:(一財)大阪市文化財協会

天王寺区細工谷てんのうじくさいくだに1丁目・細工谷遺跡からは、「僧寺」「百済尼」と書かれたかめや、和同開珎わどうかいちん枝銭えだぜにが出土。古代寺院の存在や、貨幣づくりが行われていたことがわかります。

かわら堂ヶ芝廃寺どうがしばはいじ摂津国分寺せっつこくぶんじ

左)堂ヶ芝廃寺 大阪市教育委員会蔵
右)摂津国分寺から出土した瓦  大阪歴史博物館蔵・大阪城天守閣蔵

天王寺区堂ケ芝どうがしば・堂ヶ芝廃寺、天王寺区国分町こくぶんじちょう・摂津国分寺、からは寺院のものと考えられる瓦が出土しています。

橋脚跡・上本町遺跡うえほんまちいせき

左)橋脚跡発掘の様子 写真:(一財)大阪市文化財協会

そして、最後が天王寺区・上本町遺跡から発掘された橋脚跡。上町台地に無数に走る谷筋は、前期難波宮直前~後期難波宮時代にかけて整地されていることが、発掘調査で分かっており、この橋脚跡もそのひとつです。

遺物の一部は大阪歴史博物館・10Fの古代フロアでご覧いただけます。
※展示替えにより陳列していない場合があります

ピクニックシートとしてのこだわり

情報のマニアックさに対し、シートとしては、持ち歩きたくなるデザインと使いやすさにこだわりました。

素材からも古代ロマンが感じられるように、独特な風合いの ”工業用クレープ紙”を使用しています。やわらかな使い心地とさらさらとした手触り。シワの凹凸により、紙なのに少しクッション性があります。

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”工業用クレープ紙”は、もともとセメント袋の口縫い用テープや電線類を包装する紙として使われてきた素材。さらに強度と伸縮性、紙としては珍しい耐水性も兼ね備えた高機能再生紙です。

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山陽製紙株式会社さんの「crep paper®」を使用しています。
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左)マットな風合いの表面・右)光沢感のある裏面

表面は水に強く、雨に濡れたり、飲み物をこぼしても、乾かせばまた使用することができます。(※アルコールや油分はシミになることがあります。効果は使用頻度により弱まります。)さらに裏面は、樹脂コーティング(ポリエチレンラミネート加工)をしているため、濡れた地面に敷いても、水が浸み込みにくくなっています。

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右下の角にハトメが付いています。

さらに、ハトメ(金属の輪の付いた穴)を1つ付けているので、使用後、シートを乾かす際に引っ掛けてお使いください。 

さぁ、歴史を感じながら大阪を巡ろう!

小さくたためて、重さは約20gと軽く、持ち歩きにぴったり♪ さぁピクニックシートをもって、大阪の街を歩きましょう!

歩き疲れたら、シートの上で休憩もできるので安心! 大阪歴史博物館のすぐ近く、難波宮跡公園でピクニックするのもおすすめです♪

ピクニックにぴったりの難波宮跡公園

大阪歴史博物館×フェリシモミュージアム部
大阪の今昔を知る 難波京ピクニックシート
1枚 ¥2,000(+10% ¥2,200)
※こちらの商品は、大阪歴史博物館ミュージアムショップと大阪歴史博物館オンラインショップでの【限定販売】です。フェリシモでのお取り扱いはありません。

ピクニックシートは大阪歴史博物館ショップにてお求めください。

大阪歴史博物館
〒540-0008 大阪市中央区大手前4丁目1-32 
開館時間 9:30から17:00まで
※特別展会期中の金曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日 火曜日(祝日の場合は翌日)年末年始(12月28日~1月4日)
※最新の情報は公式HPでご確認ください。

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